では、前回の続きです。
前回は好中球減少症かもしれないと言われてショックを受けていたんですが、そもそも好中球減少症とは何か?から説明したいと思います
好中球減少症とは?
そもそも、好中球とは?
好中球減少症を説明する前に、そもそも、好中球とは何か?について説明します
好中球は、白血球の成分の一つです。
白血球は顆粒球(好中球、好酸球、好塩基球)と単核球(リンパ球、単球)に分けられており、それぞれが細菌やウイルス感染から守る役割を担っています。
好中球減少症とは?
簡単に言えば、細菌と戦う白血球が不足するため、感染症にかかりやすくなってしまうということです。
特徴と原因
好中球の減少(< 1500/μl)を特徴とする原因不明の疾患群で、遺伝性のものと弧発性のものとがあります。遺伝性のものの多くは小児期に発症します。
重症度
重症度は感染の相対的なリスクと関連し,軽度(1000〜1500/μl),中等度(500〜1000/μl),または重度(500/μl未満)となっています。
重症度は感染リスクとほぼ相関し、重症例では重篤な感染症に罹患する可能性が高くなります。
周期性について
好中球は常に一定数が白血球の中にあるわけではなく、作られては壊されるを繰り返されています。この周期が約21日であるため、この周期によっては、好中球が少なくなる時期が出てくることがあり、このような場合、周期性好中球減少症ということがあります。
主な症状
主な症状は好中球減少に伴う易感染性で、感染がなければたいてい無症状です。重症例ではしばしば重症感染症を合併しますが、弧発例の軽症型ではほとんどの場合は易感染性はなく、健診などで偶然発見されたりします。
主な治療法
主な治療法は軽症例では経過観察のみでよい場合もありますが、G-CSF(顆粒球刺激因子)の投与やステロイド、免疫抑制剤、造血幹細胞移植を行うこともあります。感染症に対しては原因菌の同定とともに速やかに抗生剤の投与を行います。
メイの場合
小児科で、好中球数が590/μLと言われたので、上の重症度の目安から考えると『中等度』となります。
ちなみに診断の時に先生は、「以前採血した時はここまで低くなかったはずだから、周期性ってことも考えられるかも・・」とつぶやいていました。
入院直後の血液検査
ということで、総合病院に入院してすぐ、採血や尿検査、レントゲン、点滴治療を開始しました。
入院時、メイの血液検査の結果は
白血球数(WBC) 8440/μl
好中球(NE) 7%
リンパ球(LY) 69%
単球(MO) 19.5%
後骨髄球(Meta) 1.5
異型リンパ球(A-Lymph) 2
このようになっていました。
血液検査の結果ではパーセンテージで表わされていますが、上記のような数値に換算する場合には、『白血球数(WBC)×好中球(NE)の割合(%)』ですから、
今回のメイの数値の場合、
8440/μl×7%=590/μl
となります。
検査結果を受けての治療方針
入院初日、総合病院の先生からは、まずは肺炎の治療を最優先にし、CRPや好中球の変化をみていきましょうと言われました。
今は急性の肺炎を治すことが先決ですから当然ですね。
でも、もんもんとしながら病院の夜を過ごしました。